ハーネスながの 2006年 10月 第23号
発行:長野県ハーネスの会 会長 原 哲夫
〒390-0304 松本市大村492-3 TEL・FAX(0263)46-9611
第23号 目次
《報告》
『補助犬法改正に向けての国会請願署名活動おわる』
『2006年度総会と研修会におよそ80名出席』
《情報》
『混合ワクチン出張接種の問題点』
《国内ニュース》
『盲導犬はペットより長生き』
《体験報告》
『ハーネスの両手持ちについて』
《連載》
『盲導犬ミニ知識 6 ーー 盲導犬誕生編 (3)』
《レクイエム》
『さようなら、ピート、ありがとう』
『リタイヤ犬ウオーカーを経験して』
《デビュー》
『新しい世界をを目指して!』
『新しいパートナーはハバネラ』
『これまでで最も賢い?パートナー』
《会員の声》
『お寄せいただきありがとうございます』
《事務局より》
『高額疾病治療費助成の割合が変わりました』
《編集後記》
《報告》
『改正に向けて国会請願署名およそ10万人に!』
運営委員会
長野県ハーネスの会では全国の補助犬使用者や関係団体が進める「身体障害者補助犬法の改正のための国会請願署名活動」に賛同し、8月5日から30日まで取り組みました。これは全ての会員に署名用紙を送り、可能な範囲で協力していただく形でおこないました。運営委員会では、依頼文、請願の用紙、請願事項などを読んでいただくだけでも盲導犬を始めとする補助犬を同伴する障害者のおかれている現状を知っていただくよい機会になると考えました。
請願事項は、「補助犬使用の受入が努力義務に留まっている『民間の住居・職場・学校』についても、受入を義務化してください」というものです。
ご協力いただいた衆参両院議長宛の署名用紙は全国連絡協議会事務局へ直接送っていただいたため長野県ハーネスの会として何名ぐらいの署名を集められたかは不明です。しかし、会員の中には1人で10枚(50名)近くの署名を集めて下さった方もありました。
この結果、同協議会事務局の集計では、全国で衆議院96,736名、参議院96,090名となりました。
この数字は当初の目標のおよそ2倍だということでした。実際に請願事項に沿って法改正が行われるかの見通しは微妙ですが、大きな力となることは確かだと思います。
みなさん、ご協力ありがとうございました。
『2006年度ハーネスの会総会と研修交流会終わる』
長野県ハーネスの会総会と研修交流会は5月28日(日)午後1時から松本市の国際コンピュータビジネス専門学校で開かれました。総会には会員24名(盲導犬11頭)、研修交流会にはおよそ80名の参加がありました。また松本市障害・地域生活支援課の松澤課長が総会と研修交流会に来賓として出席して下さいました。
総会では、先ず05年度の取り組みと決算の報告が行われました。取り組みの中で時間をかけて説明が行われたものは、ハローアニマル(長野県動物愛護センター)の補助犬健康支援事業についての対応でした。使用者の利用実態をヒヤリング調査し、使用者会員の要望を集約してハローアニマルと懇談会をもつことができたことです。懇談会の結果、出張による混合ワクチン接種はリスクが高いということで06年度からは健康支援事業の項目には入れないことがハローアニマル側から表明されました。また、健康診断のための諸検査結果は速やかに文書によって使用者に通知されることも確認されました。これらの件について、使用者会員の1人から、「出張による混合ワクチン接種に期待していたが残念。身体障害者補助犬法で義務付けられている混合ワクチン接種にかかる費用は何らかの形で公費による支援が欲しい」との意見が出されました。
06年度の取り組みと一般会計およびハーネス基金会計の予算案も運営委員会の提案通り承認されました。その結果、ハーネス基金による疾病治療費に対する支援内容が改正されました。
1年間の疾病治療費の総額が4万円を超えた場合、超えた分の全額を支援することになりました。
但し、支援額の上限は1頭当たり10万円となりました。これまでは、4万円を超えた分の半額を支援していました。
総会後は、北海道盲導犬協会の加藤淳一指導員による、『盲導犬、使用者、そしてとりまく社会』
と題する講演を聞き、参加者による研修交流会が行われました。今回は、会場を貸して下さった国際コンピュータービジネス専門学校のペットビジネス学科の学生さんが多数参加してくれ、講演内容に関連して盲導犬の資質や訓練について多くの質問が出されました。
《情報》
『混合ワクチンの出張接種の問題点』
運営委員 宇田理絵 (獣医師)
<ワクチンとは?>
ワクチンとは、感染症の原因となるウィルスや細菌の毒素を弱めた「抗原」を注射することで、体内に「抗体」をつくらせるものです。そして、本当に病原性のあるウィルスや細菌に侵された時にその「抗体」が活躍し、感染症の発症を防いでくれます。動物病院で接種する混合ワクチンには犬ジステンパー感染症、犬パルボウィルス感染症、犬伝染性肝炎、犬アデノウィルス2型感染症、犬パラインフルエンザ感染症、犬コロナウィルス感染症およびレプトスピラ感染症などの抗原が含まれており、含まれている抗原の数によって5種混合、8種混合などにわかれています。
この混合ワクチン接種後に副反応が起こる場合があります。
<副反応>
ワクチン接種後の副反応には、顔面などの浮腫・痒み、嘔吐や下痢、痙攣・虚脱等を起こすアナフィラキシーショックなどがあります。これらはワクチン接種直後から24時間以内に起こることが多いです。重篤なアナフィラキシー症状は接種直後から15分くらいで発生することが多く、早急に適切な処置を行わないと死亡することがあります。接種後にしばらく病院の待合室で待機するのはこのためです。このような副反応が起こる可能性を念頭におき、かかりつけの動物病院で充分な診察を受けてからワクチン接種を行うことが重要だと考えます。
《国内ニュース》
『盲導犬寿命は平均13才、ペット犬より1才以上長生き』
平井俊行
毎日新聞 2006年7月24日 (転載許諾済み)
全国盲導犬施設連合会(塩浜良夫会長)が盲導犬の平均寿命について初の全国調査をしたところ、「約13歳で、ペットより長生き」という結果が出た。盲導犬は忠実に働く姿から「ストレスのために短命」と誤解されがちで、使用をためらう視覚障害者もいるという。同会は「短命、かわいそうという俗説をなくし、健康管理が行き届いている真の姿を知ってほしい」としている。
調査は、加盟する全国8カ所の盲導犬訓練施設を対象に実施。育成した盲導犬のうち、1975年3月~今年4月に死んだ盲導犬413頭の平均寿命を算出したところ、12歳12カ月(11カ月以上12カ月未満)だった。死んだ年齢は15歳が70頭と最も多く、次いで14歳の68頭。最高齢は17歳で5頭いた。
一方、飼い犬は東京農工大大学院の林谷秀樹助教授(獣医学専攻)らが02年8月~03年7月に死んだ3,239頭を調べたところ、平均寿命は11.9歳で、盲導犬の方が1歳ほど長生きだった。
盲導犬は、訓練後に2歳から働き始め、約10年の活動後リタイアし、ボランティア宅などで過ごすのが一般的。同会の下重貞一さんは“長命”の理由として、「ワクチン接種やフィラリア予防の投薬がようやく普及してきたペット犬に比べ、盲導犬は仕事の性質上、常に清潔や体調などの健康管理が行き届いているからでは」と分析している。
「盲導犬訓練施設年次報告書」によると、今年3月末の国内の実働盲導犬数は952頭。
※ この文書は 毎日新聞社の著作物です。無断転載は禁止されています。
《体験報告》
『ハーネスの両手持ちについて』
松本市 前野弘美
昨年の9月末に、現在のパートナーのクールとの歩行が始まりました。クールは北海道盲導犬協会出身のラブラドールで、現在2歳です。まだまだ好奇心に我を忘れそうな様子です。2年あまり前に私が転居したことから歩行の環境が変わりました。今までは狭くとも歩道がある所に住み、歩行の殆どが歩くべきスペースがある所を歩いていましたが、新しい環境は短い距離ではありますが、歩車道の区別のない幅の狭い道を通行しなければならなくなりました。この部分は道の両側を歩行者が歩いているとその間を自動車が通ることが難しい程の広さです。通勤時は小中学校の通学路として、また通勤の人や車が多く通る道です。私はこの道を左側通行で歩いて通勤をし始めました、私が左を歩き右を通勤・通学の人が歩いていると車は通ることができないので私が壁に貼り付いたりして避けるなどしなければならず、なかなか大変でした。途中より右側を歩くことが安全と右を歩くことにしましたが、どうしても左に盲導犬がいることで右に寄りきれないこと、少しずつ左に寄り、中央寄りの歩行になってしまいがちでした。また右にもっと寄ろうと動くと実は道の端で道から溝や畑などに外れることになったりしました。この様な状況の中で右側をしっかりと歩ける盲導犬をと考え始めました。その頃は先代の盲導犬ピートと9年近く歩行してピートの引退も近いと考え始めた頃でした。両手持ちの盲導犬を訓練している北海道盲導犬協会と連絡を取り、なんとかお願いしたいと依頼しました。距離も遠くフォローアップなどの問題もあり、すぐには回答をいただけませんでしたが何とか実現することができました。私の考えていた両手持ちと実際の両手持ちの違いがあり、最初は少し戸惑いましたが現在はだいぶ慣れてきました。この両手持ちの歩行について概要をお伝えしたいと思います。
私は最初歩行する道の右を歩きたいときは右、左を歩きたいときは左に盲導犬を持つものと思いこんでいましたが、実際は歩行する道路の右を歩くか左を歩くかで盲導犬がどちらに来るかが決まるものでした。これは、建物側に盲導犬が来る形になります、簡単に言えば右側通行の時は右に左側通行の時は左に盲導犬がきます。状況により右側を歩行する事は以前からありましたが、安心して右にも寄ることができるので安全と安心感は高まりました。盲導犬の位置を変えるのは、交差点などで次に歩いている側(左右)が変わる場合に位置を変える指示を出します。道を渡り右に行く場合は左側通行になるので、道を渡る前に左に来るようにします。渡って左へ行く場合は右側通行となるので、右に盲導犬が来るようにします。その状態で、道を渡ることで渡りきった後右に行くか左に行くかが盲導犬にも分かることになります。交差点を通行しても歩く側が変わらなければ位置を変える必要はなく、方向を変えるのみで歩行を継続します。両手持ちの良いところは先にも挙げてありますが右側を歩くときもしっかりと寄れることです。道路の状況やその周囲の環境によっては右側を歩くことが安全な場合があります。この様な時には右を歩くことを選ぶことができるので、より安全に歩行できると思います。両手持ちの不便な所は雨の日や手に物を持っている場合に犬の位置を変えると、ハンドルやリードと荷物を持ち替えなければならないので大変です。雨の日は濡れるのは仕方ないと思っています。また、人と歩いているときは歩く側により右および左に犬が移動するので時により共に歩く人と歩く位置を変わる必要が出てきました。最初は犬の動きについて何度か説明が必要です。
私は、より安全に歩行するためには、右側を歩くことが必要な所に住むことになりました。毎日の通勤に歩くのでこれは重要なことでした。そのため盲導犬の訓練所を変えることになりました。現在の歩行の状況は安全に通勤が実現できているので、今回の選択は良かったものと思います。
片手持ちから変わったことで右手の時と左手の時でかなり歩行の癖が違い大変でした、慣れてくると使っていなかった右手の方が安定してきました。左は今までの歩行の癖があり少し時間を要する様です。訓練所を変わったことでそれぞれの良いところや違いを感ずることができました。訓練所によって、また犬の個性によってかなりの範囲でその違いを大きく感じました。盲導犬を選ぶ場合に自分の求めることと併せ、訓練所と話をして自身で確認することは大切だと感じました。一度訓練所を決めると変わることは幾分のとまどいを感じますが、10年という期間共に歩き生活するということを大切に考えたいと思いました。
両手持ちのことを多く書けませんでしたが、質問がありましたらお寄せください。できる限りお答えしたいと思います。
《連載》
『盲導犬ミニ知識 6 ーー 盲導犬誕生編 (3)』
~訓練 いよいよ今回から盲導犬としての訓練が始まります。~
大阪府 亀山知生(元盲導犬歩行指導員)
現在日本には、9ヶ所の盲導犬訓練所があり、50名程の訓練士がいます。盲導犬の訓練士の仕事で最も重要なことが、盲導犬に向いているかを判断する目です。次に訓練となります。
では実際にどの様な訓練を行うかというと、大きく分けて2つの訓練があります。1つ目は、基礎訓練です。私が勤めていた訓練所ではDE(ドックエディケーション)と呼んでいます。エディケーションとは、学習又は教育の意味があります。犬が人の要求を喜んで聞くことができる
ことを目的にします。そのことを基礎に、何が良いことで、何が良くないことかを犬自身に考えさせて、判断できるように、日々、繰り返し行います。どの訓練所も同じことを行っています。(呼び方は多少違いますが。)2つ目が、歩行訓練になります。基本的に盲導犬が行う仕事は3つになります。1つ目が、左側を真っ直ぐ歩くこと。2つ目が、段差で止まること。3つ目が、障害物を避けることです。ただ、基礎訓練での学習から、犬がその場その場で盲導犬使用者の要求に答えることができるのも一つの仕事と言えると思います。
訓練を行っていく上で最も気を使うのが、その犬の個性(性質)を良く理解し進めていくことです。だいたいの訓練期間としては、6ヶ月~8ヶ月です。(次号へ続く)
《レクイエム》
『さようなら、ピート、ありがとう』
昨年盲導犬としての仕事から引退して安曇野市の仁田さん宅で余生を送っていたピートは8月1日になくなった。死因は心臓病・肺水腫で犬齢は12才11ヶ月だった。
ピートはイエローのラブラドールで、現役時代は松本市の前野弘美さんの2頭目のパートナーとして10年間生活を共にした。障害者の福祉向上のために活動する前野さんの側には常にピートがいた。とりわけ、前野さんが現在努めている通所授産施設“ふれっ手”の建設のための募金活動では、松本駅で多くの市民に無言の訴えをして運動への理解を広げるのに一役かった。
『リタイヤ犬ウオーカーを経験して』
安曇野市 仁田晃司
昨年9月、我が家に10年間盲導犬として働き引退したピートがやって来ました。それまでは愛猫2匹との生活でしたが、それ以降30数キロの巨体が 居間に横たわり、ピートにとって新たな生活が始まりました。
来て間もない頃、盲導犬協会の方から「犬に戻してやってください」という言葉には、10年間働いてきた苦労が込められているようで心打たれるものがありました。一番戸惑ったのは一人で留守番することではなかったかと思います。これまでは、ご主人と一緒に居ることが仕事でしたから、家族が仕事へ学校へと出掛けた後はさぞや戸惑ったことでしょう。食卓では、皆が食べている物を欲しがり、外出はハーネスから首輪になり、散歩していては臭いを嗅ぎまくり、すれ違う犬達には興味を示し、犬に戻っていくのがよくわかりました。
こんな生活にも慣れ、30キロだった体重も39キロになり居間の主として家族の動きを優しい眼差しで見ていてくれました。しかし、人目に体調がおかしいなと思い始めたものの定期診断では異常なしと。しかし獣医を替えてみたところ心臓病・肺水腫と診断されました。もう寿命なので延命治療はしない方が犬のためと助言いただき、体に負担をかけない薬での治療となりました。寿命とはいえ、ものを言わないペットだからこそ最初の体の変化に早く対応していればと、悔やみきれない切なさが残りました。最後にできることは元飼い主に会わせることだと思い、連絡し来ていただきました。共に苦労した人は忘れることなく、シッポを振って喜んでくれました。
最後は、家族が家に帰ってくるのを待っていたかのように皆に見守られて永い眠りにつきました。 短い時間でしたが我が家に来てくれてありがとう、天国でもゆったりと散歩してください。
《デビュー》
『新しい世界をを目指して!』
安曇野市、古田綾夫
私は、69歳男性、安曇野で妻と二人暮らしをいたしております。60歳で失明をし、63歳で点字や生活訓練を受け、65歳でパソコンを手にして、皆様にお世話をかけておりましたが、今回また盲導犬でお世話になります。
犬は、日本ライトハウス大阪訓練所でご心配をいただきました。ラブラドール、牡二歳、27キロで、耳や足先などが茶色で体全体は象げ色の白だそうです。性格は繊細で、先の総会の会場の滑る廊下にはやや緊張をしておりました。名前は「バルト」で大相撲にもいますがこちらは聖書の中からもらった名前だそうです。フルネームは、「バルトマス」だそうです。大阪の訓練所へは、4月の上旬に入り、桜の花の下をうぐいすの声を聞きながら歩き、誠に快適でありましたが、休みの日でも訓練をやってもらいましたのでやや余裕がありませんでした。
信州に帰省し、我が家では最初の室内犬でしたので、和室につながる廊下に置いたのですが、二つの点で猛烈に疲れてしまいました。一つは、匂いでありました。畳まで染込むようで家中が匂うような状態でありました。もう一つは、抜け毛でした。以前見えた時に屋外で大型犬を2頭飼ったことがありましたので、その犬をいくら丁寧に手入れをしても犬の周りから湯気のように毛が抜け出ることをいつも見ておりましたので、今回は見えませんが、いつも気がかりで犬が身震いをするごとに掃除をやっていたからであります。しかし、そのまあ騒動もパソコンで経験者にメールで聞いたり、スカイプで話したり、それによって手入れや掃除方法が改善されたりしてようやく落ち着いてまいりました。
我が家は、農村地帯ですので農道の交差点などでは犬が止まりにくかったのですが、徐々に憶えております。また、生活のけじめ、かわいがりかたなどは、これも反省しつつ体験学習をいたしております。皆様方から「半年くらい歩けばうまくなるぞ」と言われておりますので楽しみに歩いております。
約一ヶ月、大阪で犬との訓練ばかりやっておりましたので、帰りましたら年令のせいでパソコンの入力速度が二ヶ月元へ戻りませんでした。点字の読む速さは元へ戻りつつあるのですが続けてまだ長く読めません。また、狭い我が家の廊下でぶつかってばかりおりましたが、これはようやく元へ戻りました。変な後遺症でした。それに加えて、犬がうまく動かず「あー あー」と溜息が出たり、またうまく行ったり、ともかく現在犬との生活を楽しんでいるところです。今後ともどうぞよろしくお願いします。
『新しいパートナーはハバネラ』
長野市 加藤久美
みなさん、こんにちは。長野の加藤です。8年間一緒に暮らしてきたパートナーのルクリアが5月いっぱいで引退しました。そして、6月3日から東京のアイメイト協会にて3週間の歩行指導を受け、新しいパートナーのハバネラと一緒に長野に戻ってきました。ハバネラは私にとっては3頭目。まだまだ若葉マークのハバネラですが、これからたくさん歩いて、ともに成長していきたいと思っています。
『これまでで最も賢い?パートナー』
立科町 青井 清
7月15日から3頭目のパートナーと歩き始めました。名前はジョー。ラブラドールのオスで、5才です。体重は30㎏、色はイエローです。
みなさんの中には、「あれ?5才でデビュー?」と疑問に思う人もいるかもしれません。そうです。ジョーは、私と「再婚」ということなのです。訳あって彼は最初の主人と別れました。聞くところによれば、その人は盲導犬を使用、管理するにはいろいろと問題の多い主人だったようです。もちろんジョーがそんなことを話すわけもありません。別れて1年半のリハビリを経て、縁合って私と一緒に歩くことになったのです。訓練は、大阪から指導員が立科町に出かけてくれて自宅を中心に1週間行われました。
ジョーは我が家に来た最初からとても落ち着いた印象でした。家の中ではリードはつけずに自由にさせていますが、食べ物を探したり家の中をうろついたりすることはありません。家族の誰もが安心していられます。外を私と歩くときも正確でしっかり案内してくれます。1度行っただけでその場所を覚えて2度目は確実に連れて行ってくれます。私はこれまで2頭の犬と付き合いましたが最初からこのように動ける犬はいませんでした。ジョーとパートナーを組めてほんとによかったと思っています。もう5才半ですから盲導犬として歩いてもらえる期間は5年ぐらいしかありません。お互いにとって残された月日がよりよい時間となるようにしたいと思っています。
《会員の声》
『お寄せいただきありがとうございます』
編集 田中 綾
・皆様のご活躍をお祈りしています。(西東京市 大井さん)
・活動大変ご苦労様です。(松本市 今村さん)
・会の御発展と皆様の御健康をお祈りいたします。(松本市 三村さん)
・会費だけの会員で申し訳なく思っております。(松本市 松田さん)
・何のお手伝いも.できずすみません。(松本市 船越さん)
・先日の総会ご苦労様でした。あのように若い学生さん達と交流できる機会が今後増えていくと良いですね。(坂城町 清水さん)
・梅雨の季節、皆様の御健康をお祈り申し上げます。目のご不自由な方のため活躍してくれる犬たちの生涯が幸せでありますよう心から願っています。(生坂村 宮澤さん)
・会や補助犬のため、役員の皆様に頑張っていただきありがとうございます。お手つだいもできず申し訳ございません。これからも会の益々のご発展を願っております。(軽井沢町 小林さん)
・盲導犬のワンちゃん達、毎日ご苦労様です。暑くなるけど元気でユーザーの方たちと幸せな時を過ごして下さい。スタッフの皆さま、いつもありがとうございます。何もできずすみません。
お体に気を付けよろしくお願いします。(上田市 横関さん)
・ご活動ありがとうございます。直接何もお手伝いできませんので、会費の他は寄付とさせていただきます。(茅野市 近藤さん)
・残暑きびしい毎日が続いております。会の役員の皆さま如何お過ごしでしょうか。これからもお身体に気をつけて頑張って下さい。(長野市 多田さん)
・連日の猛暑で皆様いかがお過ごしですか。犬は暑さに弱いので盲導犬さんが頑張ってお仕事していることを思いますと、けなげで胸がいっぱいになります。ユーザーさんも盲導犬さんの体調にいつも気づかわれ大変ですが頑張って下さい。愛情と絆で結ばれ羨ましくなります。先日の補助犬法改正の署名も主人の友人にも賛助していただき送りました。きちんと改正してくれると良いですね。(松本市 市橋さん)
《事務局より》
『高額疾病治療費助成の割合が変わりました』
本年度総会でハーネス基金による「高額疾病治療費助成」の割合が改訂されました。疾病治療費が1年間に40,000円を超えた場合は、超えた分の治療費の全額が助成されます。但し、助成額は1年間に10万円までとなっています。受診した獣医師の疾病治療費証明を事務局にお送り下さい。また、事務局に請求していただければ「高額疾病治療費助成の申請書」をお送りします。
疾病治療費助成金はお届けいただいてある金融機関口座に振り込みます。助成金が口座に振り込まれるまでには獣医師の証明を受けた申請書が届いてから1~2ヶ月ほどかかることがあります。よろしくお願いします。 (田中)
《編集後記》
大雨による被害を各地に残し、ようやく梅雨が明けたかと思えば、その後は記録的な猛暑が待っていました。そんな劇的な気候の今年ですが、最近ではストンと秋が深まっています。先週の土曜日、霧ヶ峰の湿原を歩いてきました。終わりかけのマツムシソウやススキが、風に揺れていました。高原はもうすっかり晩秋でしたが、里ではこれからが秋本番。皆様、体調管理に気を付けて、秋の季節を大いに楽しみましょう。(池田)
(編集係 原)