ハーネスながの 2009年 7月 第29号
発行:長野県ハーネスの会 会長 原 哲夫
〒390-0304 松本市大村492-3 TEL・FAX(0263)46-9611
第29号 目次
《お詫びとお知らせ》
『会報発行が滞りましたことをお詫びします』
『2009(平成21)年度総会のご案内』
《コメンタリー》
『市町村による補助犬飼育支援事業について』
《ハーネス基金》
『平成20年度犬別疾病治療費助成状況』
《インフォメーション》
『県障害福祉課情報』
『上田市が盲導犬貸与事業を再開』
《補助犬相談窓口》
『初年度は県内で7件の相談』
《会員投稿》
『ハバネラと暮らして』
《リタイヤ》
『バルトの発病と別れ』
《レクイエム》
『カナット逝く』
《長野/山梨交流会》
『今年のハーネス交流会は山梨で』
「ハーネス研修交流会に参加して」
「山梨・長野ハーネスの会研修交流会に参加して」
《感謝録》
『2008年度にご寄付・カンパしていただいた方々のお名前』
《会員の声》
『昨年11月までに届いたメッセージ』
《事務局から》
『2009(平成21)年度会費納入のお願い』
《編集後記》
目次終わり
《お詫びとお知らせ》
『会報発行が滞りましたことをお詫びします』 会長 原 哲夫
昨年7月に「ハーネスながの」第28号を発行してから1年が過ぎてしまいました。この間、会報をお届けすることができませんでしたことを心よりお詫び申し上げます。
会員の皆様から会費振り込み用紙の通信欄に役員への励ましの言葉をいただく度に申し訳なく感じておりました。また、昨年発行予定の会報のために原稿をお預かりしている方もいました。
本号ではそれらの原稿も掲載させていただきます。
大変ご迷惑をおかけしました。
『2009(平成21)年度総会のご案内』 運営委員会
本年度の長野県ハーネスの会の総会を下記の通り開催します。例年より1ヶ月以上遅れてしまい、申し訳ありません。当日は蒸し暑さも予想されますが、ご都合がつきましたら是非ご出席下さい。
【期日】 7月12日(日)午後1時30分~4時00分
【会場】 松本市県の森文化会館 105教室
13:00 受付
13:30 総会
14:40 交流・研修会 「これからハーネスの会をどうしたいか?」 『組織と活動』の課題
16:00 解散
《コメンタリー》
『市町村による補助犬飼育支援事業について』ハーネスの会 原 哲夫
長野県内の補助犬(盲導犬など)使用者の居住する市町村では、『補助犬飼育助成事業』の導入が徐々に広がっている。補助犬飼育に要する使用者の金銭的な負担を軽減させ、補助犬の普及を進めるためである。
本年3月31日現在、県内の盲導犬使用者は26名、居住する市町村は13(8市4町1村)となっている。この内、昨年度までに長野市、松本市など6自治体で実施されており、本年度からは新たに伊那市と坂城町で開始されることになっている。その結果、補助犬飼育助成事業による支援は盲導犬使用者の86%まで広がることになる。
それぞれの自治体による飼育費助成額は月額3,000円(年額36,000円)から4,000円(同48,000円)となっている。一方、盲導犬使用者が支出する年間の飼育管理費は80,000円から100,000円が最も多い。これは定期検診や混合ワクチン、フィラリア予防薬などを除き、疾病治療などの医療費がかからなかった大変健康に恵まれた犬のケースである。盲導犬を飼育管理する場合、ハーネスの会では必要経費を①食糧費(餌代やおやつ代)、②医療費(治療費や健康管理費)、③物品費(コート代、トリミング器具など衛生管理に必要な費用)の3項目に分けて会員からデータを集計している。前述した年間支出額はそれらをトータルしたものである。
自治体による補助犬飼育助成事業の第1の意義は、個々の補助犬使用者の経費負担を軽減する点で大きな力になっていることだ。また、新規の希望者にとっては使用に向けての意欲と動機付けにもなっている。他の都道府県では市町村単位の自治体がそれぞれ独自でこのような支援事業を行っている例はない。
もう一つの意義は、市町村単位の自治体がこのような一定額の給付事業を行うことにより自治体の行政担当者がその地域での補助犬使用の現状に一層の関心を持つようになることである。長野県では補助犬の給付(貸与)事業は県障害福祉課で行っており、これまで市町村は単なる取り次ぎ窓口であった。しかし、市町村独自の飼育助成事業を行ってもらうことによりそれぞれの福祉課担当者の補助犬使用への関心と認識は明らかに進んだと思う。
長野県の補助犬支援事業は、27年前に先ず県が年間4頭の給付事業を始めた。全国的にも先駆け的な取り組みであった。そして近年やっと地域の自治体独自の支援事業が定着し、裾野を広げつつあることは補助犬使用者にとっては大変心強いことである。また、これは県と市町村が給付からアフターケアまでの全体としての補助犬支援を補完し合う、「長野モデル」ともいえるユニークな体制でもある。
(補助犬飼育助成事業を実施または予定している市町村。実施順)
長野市 松本市 立科町 佐久穂町 上田市 安曇野市 伊那市 坂城町
《ハーネス基金》
『平成20年度犬別疾病治療費助成状況』
平成20年度にハーネス基金に対して疾病治療費助成を申請した盲導犬とリタイヤ犬は19頭でした。
犬名 現退別年齢 居住地 治療費報告額 年間助成額
ヴェネティー G9 長野市 98825 49413
バル G6 千曲市 32420 16205
ジギー R13 松本市 9870 4935
アルスター R13 松本市 471812 235906
マックス R16 松本市 230936 115468
ハバネラ G4 長野市 297743 148871
ウィング G3 上田市 31955 15978
ベン G3 伊那市 28350 14175
デリカ G3 佐久穂町 254500 127250
ユース G9 坂城町 7665 3833
チャールズ G4 長野市 13860 6930
ラピート G3 松本市 8400 4200
やや G3 松本市 5355 2678
ディライト G2 松本市 14070 7035
マイケル R11 松本市 25000 12500
クール G5 松本市 42848 21424
バルト G4 安曇野市 65560 32780
ネルーダ G6 東御市 14175 7087
オッティー G7 松本市 28956 14478
合計(円) 1682300 841146
※現退別犬年齢は平成20年12月1日現在。Gは現役盲導犬、Rは引退犬を示す。
《インフォメーション》
『県障害福祉課情報』
・昨年(平成20年度)の県による補助犬給付は4頭。全て盲導犬でした。
・本年度は近々聴導犬ユーザーがデビューするそうです。長野県が給付する聴導犬の第1号となります。
・7月30日(木)に県庁で「盲導犬体験歩行」があります。夏休みの子どもたちのために「1日県庁公開」が行われ、その目玉イベントです。日本盲導犬協会のデモ犬が活躍するそうです。
『上田市が盲導犬貸与事業を再開』
上田市は平成20年度から盲導犬貸与事業を12年ぶりに再会し、貸与希望者の募集を始めた。
応募条件は、上田市内に在住する1級または2級の視覚障害者を優先するが、長野県内に在住する同様の視覚障害者も貸与を受けられる。
上田市の盲導犬貸与事業は、市内大手2丁目で眼科医院を開業していた故・石井光一(平成7年没=73才)さんの寄付金を基金として1981(昭和56)年に始まった。上田市が基金運用と事業運営(事務局=上田点字図書館)を行ってきた。石井基金による上田市の貸与事業は、82年の長野県による盲導犬給付事業開始を促した。日本ライトハウス行動訓練所(大阪)によると96年を最後に中断するまでに貸与された盲導犬の累計は17頭。貸与された盲導犬使用者は上田市内在住者だけでなく県内全域に渡っており、県の給付事業の補完的な役割を担っていた。
12年ぶりに事業の継続が再開された背景には故石井光一さんの遺族から「故人の遺志を活かして欲しい」との強い働きかけがあった。
上田点字図書館の内藤敦彦係長によると、95年ごろから基金の運用利回りが低下し、事業を中断せざるを得なかったという。再開後は希望者がいれば毎年1頭を目標に貸与したいと話す。
また、遺族で長女の清水まり子さん(上田市)は、「上田市や長野県内に希望者がいない年は県外の希望者にも対象を広げて欲しい」と話している。
《補助犬相談窓口》
『初年度は県内で7件の相談』
身体障害者補助犬法の一部改正にともない、平成20年4月1日から都道府県と中核市には補
助犬使用にともなうトラブルや相談を受け付ける「補助犬相談窓口」の設置が義務づけられました。長野県内では県庁障害福祉課を始め10カ所の地方事務所と長野市に設置され運営が始まりました。県障害福祉課が発表した初年度の平成20年4月から同21年3月末までの1年間の相談状況をお伝えします。
「補助犬相談窓口」相談状況について 県障害福祉課
1 相談受付状況について
受付件数 7件(平成21年3月末現在)
県内の補助犬使用者からの相談 6件 県外の補助犬使用者からの相談 1件
2 相談内容及び対応状況について
受付した7件の相談内容及び対応状況は以下のとおりです。
NO.1 飲食店での同伴拒否
【相談】予約時に盲導犬同伴である旨を伝えたところ、衛生上の問題があるという理由で盲導犬の同伴を断られた。補助犬法について説明をし、理解をいただいた。
補助犬法はまだまだ知られていない。県にはさらなる広報をお願いしたい。
NO.2 県外宿泊施設での同伴拒否
【相談】宿泊案内をしている観光センターに盲導犬同伴で宿泊したい旨を伝えたところ、盲導犬同伴では不可であると断られ、補助犬法について説明も行ったが理解いただけなかった。
また、地域内の他の施設に個別にも聞いたが以下のことを言われた。
・施設内は階段が多い。座敷に犬を入れるのは困る。
・他にペット連れのお客さんが泊まる予定なので困る。
・うちの施設は動物同伴を断っている。
【対応】担当県の相談窓口へ引継ぎ。
担当県において各宿泊施設に事実確認後、口頭指導を実施。
NO.3 県外飲食店での同伴拒否
【相談】「犬は保健所に通報されるので」と断られる。補助犬法について説明をし、そのまま利用はしたものの、店側が補助犬法について理解してくれているのか疑問である。
【対応】担当県の相談窓口担当者へ引継ぎ。対応中。
NO.4 温泉施設での入館拒否
【相談】「犬嫌いのお客さんがいるので」と入館を断られた。補助犬法について説明をし、犬を玄関脇に待機させてもらうと伝えたが断られた。
【対応】温泉施設に事実確認を行い、補助犬同伴者の受入れについて指導を行った。
NO.5 寺院本堂内陣への同伴拒否
【相談】宗教上の理由により同伴はできないと断られた。
【対応】事実確認を行い、補助犬同伴者の受入れについて指導を行った。
NO.6 宿泊施設内食堂への同伴拒否
【相談】宿泊予約時に食堂への補助犬同伴は困ると言われた。
【対応】施設及び関係者に事実確認を行い、食堂内での対応について確認をした。
NO.7 観光施設売店での同伴拒否
【相談】観光施設を利用した際、売店への同伴を断られた。
【対応】事実確認を行い、観光施設管理会社及び所在地の町に対し書面にて指導を行った。
3 各相談事例における受入施設側の状況について
受入施設側から聞き取りをした同伴拒否理由や補助犬同伴に関する主な意見は次のとおりです。
(1) 補助犬法について知らなかった。食品衛生法上の問題があると思い断ってしまった。
(2) 他のお客様に了解を得なければならない。突然の対応は難しい。
(3) 施設内がバリアフリーでないため、危険な場所もある。
(4) 補助犬を待機させる場合、職員がずっと付き添っていられない。他のお客さんが、補助犬に手を出すことも考えられ、責任が持てない。
(5) 補助犬は外で待機させてもらい、施設内は職員が付添いをしている。その対応ではいけないのか。
(6) 以前、補助犬同伴で利用してもらった際、犬の抜け毛が多く対応に苦慮した。
《会員投稿》
『ハバネラと暮らして』 長野市 加藤久美
私は、この8月で盲導犬ユーザーになって丁度20年になります。現在、3頭目のハバネラと生活しています。1頭目のキュートはアレルギー体質で、鼻炎・皮膚炎・結膜炎によくなりました。また、2頭目のルクリアは、9歳のとき肥満細胞腫で手術を受けました。とはいっても、どちらも比較的健康な方だったと思います。
ハバネラが急性肝炎で嘔吐を繰り返し、まったく食事もとれない状態で入院したのは、昨年の3月末のことでした。原因ははっきりしていません。何とか元気になって退院したものの、その後も良くなったり悪くなったりを繰り返し、現在も治療中です。薬を服用することで血液検査での肝臓関係の数値は正常に戻るのですが、服用を中止すると逆戻りで、血液検査の数値が跳ね上がり、嘔吐するようになります。それを何度か繰り返してきました。フードも肝機能障害用の処方食にしました。肝臓は沈黙の臓器というくらいですから、症状が出たときには検査結果がかなり悪くなっているのです。でも、この1年余りの間に、症状が出ていなくても、ハバネラの鼻の濡れ具合や体臭の微妙な変化で、大分ハバネラの状態がわかるようになってきました。それは、これまでだったらぜったいに気づかなかったような、ほんとに微妙な変化です。今年2月に悪化してからは血液検査の結果が正常値になっても薬を止めず、毎日欠かさず服用していて、ときどき嘔吐することはあるものの、状態は安定しています。2ヶ月ほど前からはフードも処方食から以前に食べていたものに戻しました。
ハバネラがこのような病気になって、一番大変なのはやはり医療費が嵩むことです。入院したときには15万円以上の費用がかかりましたし、退院後も状態が悪いときには1週間おきに血液検査代がかかりました。処方食は高いので、ネットで動物病院が販売している店を見つけ、そこで定価よりもかなり安く購入していました。状態が安定した現在も月に1万2千~1万3千円位の薬代と、2ヶ月に1回ほどの血液検査代がかかっています。ハバネラは私の眼の代わり。自分の身体の一部ですから、できる限りの治療はしてあげたいと思います。でも、これだけの費用がかかると正直なところ大変で、人間のように保険がきいたらどんなにか助かるのにと思います。
そんな状況ですので、ハーネスの会からいただく高額医療費補助は本当にありがたく、感謝しています。
もう1つ悩むのは、このような病気を持つ犬を盲導犬として使ってもよいのかということです。
状態の悪いときには所かまわず嘔吐しますので、とても外出などできませんでした。犬が病気を持っているために自分の行動が制限されるということになれば、使役犬としては勤まらないのではないかと考え、一時期は本気でリタイヤも考えました。しかし、ハバネラはまだ5歳になったばかりですし、私にとっては掛け替えのない存在です。できることなら、もっともっと私の側にいてほしいとおもっています。病状が安定している今の状態でも、たぶんハードな仕事は無理なのではないかと思いますが、幸い私は主婦なので、毎日仕事に出かけなければならないということもありません。ハバネラの状態に合わせて予定を変更することもある程度可能です。薬を服用すれば血液検査の数値が正常に保てる現在の状態が続くのであれば、ハバネラの様子をみながら一緒に生活できそうな気がしています。もし薬でどうにもならないような状態になったときには、獣医さんと相談しながら早めのリタイヤを考えるつもりです。
《リタイヤ》
『バルトの発病と別れ』安曇野市 古田綾夫
おはようございます。昨夕、一週間ぶりに我が家の犬、バルトが元気な姿で退院をしました。
ご心配をいただき、ありがとうございました。
原因は、腎臓だそうです。病名は、副腎皮質機能低下症、通称、アジソン病と言うのだそうで、子犬などに多い病気だそうです。
副腎皮質ホルモンが体の状態に応じて、適当に出てこないので、血液の中の成分が調整不能になって、体に異常が出てくるのだそうです。
我がバルトのように、物事に対する反応が大きく、小さな音などにビクッとしたり、盲導犬の仕事はどうしてもストレスが有るので、そんな場合には、ホルモンが多く必要なのに、それに耐応できないのだそうです。それで、将来は、ストレスを多く受けた場合などには、ホルモンが瞬間的に不足をすると、ショック状態になったりする事も考えられるのだそうです。
これらのリスクを考慮しまして、行動訓練所の田原所長さんとも相談し、近く引退させることになりました。バルトは今4才、我が家に来てから2年半、やっと私とのパートナーシップもできてきた矢先のことでした。私にとっても家内にとってもこんなに短い間に別れの決断をしなければならないことなどは全く予想していませんでした。
バルトは、日常の生活でも、ホルモンが不足ですので、それを補う投薬が必要で、飲む錠剤ですが、時々量を検査しながら薬を飲ませ続ける必要が有るとの事でした。
犬猫用などの薬は、国産ですとどれも高価なのだそうです。それで獣医さんは、外国製の薬を探しては、治療をしているとの話でした。
一昨日の話では、犬に投与する薬の1日あたりの代金は、国産ですと1200円、外国産ですと400円との事でしたが、昨日の話では、安い薬を知り合いの獣医からゆずってもらったとの事で、一日200円でした。為替レートも有るので、犬に一生飲ませるには獣医を通して薬を買うルートが必要との話もありました。
今回の入院の費用は、5万余円でした。後日まとめて補助を申請をいたしますので、よろしくお願いします。
なお、獣医さんや、事務員さんに、高額になるが大丈夫かとなんども聞かれましたので、ハーネスの会からも助けてもらえる、と話もしましたので、事前にこの件で、御了解も得ませんで申し訳ありませんが、よろしくお願いします。(08年9月21日)
《レクイエム》
昨年から今年にかけて会員が飼育している2頭のリタイヤ犬が亡くなりました。上田市の佐藤さんのカナット(15才)と松本市の宇田さんのゼノビア(13才)でした。人のために喜々として歩き、誇り高きその命を全うし、静かに旅立った犬たち。ともに暮らし、最期を看取ってくださったリタイヤ犬ウォーカーのご家庭のみなさまに感謝します。
ありがとうございました。
『カナット逝く』 上田市 佐藤英吉
2006年12月9日、しっかりした足取りでリタイヤ盲導犬カナットは我が家に来ました。
甘えん坊のカナットはいつも一緒にいたがる性格でした。プラスチック類を食べてしまう彼女を、散歩の時も目を離すことが出来ませんでした。2009年になったら老化が進み、草原、雪原を走り回った面影はなく、家の近くの散歩で疲れるようになっていました。覚悟はしていましたが歩けなくなると急激に衰えるのはどの犬も同じです。前日まで腕枕で甘えきって寝付きました。まだまだと思っていましたが、4月2日早朝、旅立ちました。15才でした。
《長野/山梨交流会》
『今年のハーネス交流会は山梨で』 担当 前野 弘美
本年度は山梨ハーネス友の会の企画で行われます。長野からは坂田さんのバスで参加を予定しております。宿泊の施設は未定ですが、改めてご連絡します。
【期日】平成21年9月5日(土)・6日(日)
【内容】5日:研修会 盲導犬を取り巻く現状や参加者の疑問や意見交換など。
6日:観光と日本盲導犬総合センターの見学
※観光については未定ですが、朝霧高原などが有ります。盲導犬の使用者、盲導犬の仕事ぶり
や生活の姿を見たい人など一緒に楽しみながら交流しましょう
昨年の長野/山梨交流会の参加体験記
「ハーネス研修交流会に参加して」長野市 木暮恒男
アイメイト、チャールズのパパの木暮です。私は昨年ハーネスの会に入れさせていただきました。そんなこともあってみなさんとの交流がしたいと思い参加しました。
山梨県のハーネスの会とのハーネスサミットには、はっきりいって驚きました。それはユーザ
ーだけでなく四、五ヶ所から盲導犬育成の関係者が参加していたこと、そして盲導犬大好きの支援者やボランティアの人が多く参加されていたことです。なによりもそうした会のネーミングを「ハーネスサミット」としていたことにも・・・。
移動のバスの中での皆さんの会話もいきいきとしていて、楽しかったし、宿泊先での話し合いや交流もためになりました。
黒曜石を削ってのペン立て作りも良い思い出となりました。
盲導犬ユーザーとして若葉マークの私には皆さんとの出会いがとても勇気づけられることとなりました。企画され運営された執行部の皆さん、ボランティアの皆さん、ユーザーの皆さん、指導員の皆さん本当にありがとうございました。
そうそう、蛇足の話です。
ライトハウスの行動訓練所の所長さんが私のチャールズのトイレに付き合って下さったとき、「この犬は後ろ足を見事に上げるなあ。90度水平まで上げるのは初めてだ。」と教えてくれました。それ以来、ワンをさせるたびにそんな姿を想像してにんまりしています。
「山梨・長野ハーネスの会研修交流会に参加して」上田市 松尾寿美子
8月30・31日研修交流会が行われ、私は盲導犬ウイングと共に、今回の研修会に初めて参加させていただきました。
初日、私と盲導犬ウイングはしなの鉄道大屋駅で皆さんが乗っているバスに乗り込みました。
私は少し緊張気味でしたが、ウイングはライトハウスの田原さんに会えて嬉しかったようです。
田原さんがバスの中で通路を通り過ぎる度に立ち上がって尻尾を振って喜んでいました。
この日は、雨が降って電車やバスが遅れるというアクシデントがあり、予定がだいぶずれ込みました。お昼においしいおそばをいただいた後はどしゃ降りの中を無言館に向かい、見学を済ませ研修会の会場へ急ぎました。
研修会では、ライトハウス、日盲、栃木、北海道の訓練士の方が見え、それぞれの訓練所の現状を説明してくださいました。それによると、パピーウォーカーさんが不足していたり、引退犬を引き取るボランティアさんが不足していたりと問題はありますが、どこの施設でも盲導犬育成に力を入れてくださっていることがよくわかりました。
質問もいくつか出ました。例えば、「北海道はなぜ英語じゃないの?」、「他の訓練所はどうして両手持ちにしないの?」などがあり、その2つの質問は、私にとっても興味津々だったので、つい耳をダンボにして聞いてしまいました。
研修会終了後、宿舎に向かったのですが、その途中で寄るはずになっていた温泉へは時間の都合で行かれなくなってしまいました。私は温泉が大好きなので、ちょっと残念でした。
夕食は、食べ切れない程たくさん出ました。さぁこれから宴会という時に、宿舎の方に「もうお時間ですので」と言われ、すごすごとお部屋に帰ることになりましたが、皆さんその後の宴会を楽しまれたようです。私は、お酒は飲まないので、お部屋でお布団を敷きながら話をしていたら、あっという間に寝る時間になってしまいました。でも、しっかり宿舎のお風呂はいただきました。お部屋は、盲導犬3頭が一緒だったので、夜中に二度程「ワン!」と一吠えされ、飛び起きて「なんだなんだ?」と騒ぐ始末でした。
翌日、お天気はカラッと晴れ、日中は暑くなりました。朝、体育館で行われた研修会では、体験を基にした話でしたが、それを聞きながら「私とウイングが入店拒否されたらどうしよう?」
と思いつつ、山の肌寒さに震えていました。その後に行った、黒曜石のアクセサリー作りの体験はとても楽しむことができました。いろいろなビーズを選び、私はストラップにしてみました。
勾玉作りは不器用な私が磨いだので少しおかしな形になってしまいました。そして、お昼はお待ちかねのバーベキューです。会場へ入るなり、いい匂いが漂ってきました。乾杯をして、おいしいバーベキューをいただき、古川さんの素敵なリコーダーの音色に合わせて「信濃の国」を合唱し、大きなキャベツをおみやげにもらい、ほくほく顔で帰途に着きました。
今回の研修会に参加して、私の知りたかったことが質問に出たので、その回答によってたくさんの知識を得ることができました。皆さん、いろいろな体験をされていて、同じ悩みを抱えていることがよくわかりました。盲導犬ユーザーとして、悩み事を話すことも必要なんだと思いました。また来年以降の研修会にも、積極的に参加していきたいと思います。
《感謝録》
『2008年度にご寄付・カンパしていただいた方々のお名前』 会計 田中安子
敬称は省かせていただきます。
【一般】会員以外の方々
松本盲学校スウィートショップ「はちみつ」(川手達也、望月由梨) 10,000円
長野市 竹内里紗 1,166円
知多市南粕谷エリン応援団(荻野・新井) 5,199円
【会員】年会費2,000円を超えてご送金していただいた方々。28名から合計149,000円。
小田道子、茅野永伯、相場光子、井川さゆり、伊藤正幸、今村邦彦、金井修司、近藤順子、
倉石千枝子、倉島憲代、小池フミ子、小林房江、小林繰、杉本宣子、鈴木眞沙子、関喜之助、
多田艶子、田中淑子、原智彦・仁美、古内みづほ、三村惇子、宮澤藤貴子、山極かづ、
山口宰四郎・裕子、弓田渉・香織、横関恭子、渡辺美三子、 村嶋育子
ご寄付・カンパは全てハーネス基金に入れて盲導犬と引退犬の支援に当てさせていただきます。
みなさま、本当にありがとうございました。
《会員の声》
『昨年11月までに届いたメッセージ』
・盲導犬、引退犬のお世話をありがとうございます。お手伝いが出来ず、申し訳ございません。
(上田市 山極さん)
・昨年に続き、暑い暑い夏の日々でした。日中の外出はどんなにか大変な事だったでしょう、案じておりました。会費以外はほんの気持ちばかりのカンパとさせて下さい。(千曲市 古内さん)
・暑い夏も9月に入り、ようやく気持ちの上では少し涼しくなるのを期待しております。皆様お身体おいそがしい所、お元気ですか。ご健康第一にお過ごし下さい。(安曇野市 宮澤さん)
・ハーネスの会の発展を心からお祈りいたしております。(諏訪市 伊藤さん)
・御発展をお祈りします。(松本市 三村さん)
・地球温暖化の為でしょうか、天気の方も異常変動が続きました。皆々様、ワンちゃん達はお変わりありません? これからは過ごし良いと思いますが、身体には充分気をつけて頑張って下さいませ。(長野市 多田さん)
・暑かった夏も去り、もう秋です。会員の皆様、ワンちゃん達、皆お元気にお過ごし下さい。
(松本市 鈴木さん)
・お手伝いできず申し訳ありませんが、通信を楽しみに読んでいます。(千曲市 大谷さん)
・会のますますのご発展をお祈り申し上げております。(長野市 太田さん)
《事務局から》
『2009(平成21)年度会費納入のお願い』
本年度の会費の納入をお願いします。年会費2,000円です。振り込み用紙を同封しますのでよろしくお願いします。
使用者会員の振り込み用紙には金額、お名前、住所は記載してあります。
尚、昨年度の会費が未納になっているユーザー会員の方には昨年度の分も含めて4,000円を記入してあります。
《編集後記》
前回の会報発行より1年経ってしまいました。怠慢をどうかお許し下さい。6月が終わり、平成21年も半分が終わってしまいました。最近やけに時間の流れが早く感じるようになったのは私だけでしょうか。
梅雨の季節、如何お過ごしですか?蒸し暑くて鬱陶しい季節ですが、それなりにその季節を楽しみたいもの。
7月の総会、多くの会員の皆様の参加をお待ちしています。(池田)