ハーネスながの 第43号


ハーネスながの
2014年7月 第43号
発行:長野県ハーネスの会 会長 前野弘美
FAX 0263(35)8024 携帯 080-1043-7315
事務局:〒390-0871 松本市桐 2-4-44-1
http://www.harness-nagano.com
会費の振込先:ゆうちょ銀行 00570-7-17991 長野県ハーネスの会
本号の目次
《会長あいさつ》
『3年間よろしくお願いします』
《総会報告?/チームの取り組み》
『対策チーム』
『ウェルカムチーム』
『ハーネス基金チーム』
『編集チーム』
《総会報告?/事務局》
『お知らせの方法について』
『Twitter(ツイッター)を始めました!!』
《総会報告?/全体》
『会員21名とワンちゃん12頭が出席』
『役員の顔ぶれ(敬称略)』
『新任役員あいさつ』
《新連載!!ユーザー近況》
?『転居後の職場への道順にも慣れる』
?『今のパートナーに満足』
?『総会はレギュラー出席』
?『順調に半年が過ぎて』
《連載/信州こんなところ・こんな話?》
『こんにちは、ちょっと一息』(4)
《デビュー》『ジャスミンと歩き始めました』
《もっと知りたい!犬のこと?》『肛門膿』
《編集後記》今号は、紙面の都合で省略させて頂きました。
暑さに負けず、皆様お元気でお過ごし下さいね!
《会長あいさつ》
『3年間よろしくお願いします』
日頃のハーネスの会へのご支援・ご協力に感謝とお礼を申し上げます。
ありがとうございます。
今年度より新しい任期となる、会長を引き続きさせて頂きます、前野弘美です。
事務局に、新たに副会長として広沢さんに加わって頂き、会の活動が広く多くの皆様と関われるようになるよう進めて参ります。
ハーネスの会が広く知られ、一緒に活動することに楽しみや喜びを感じられる活動を目指してゆきます。
仲間が増えてゆく魅力のある会となるよう皆様のお力とお知恵をお貸し下さい。
来年度には、「補助犬サミット」を長野県ハーネスの会と日本聴導犬協会さまと共催で開催する予定です。
皆様のご協力を心よりお願い申し上げます。
終わりになりましたが、大雨や突風など激しい気象の変化が聞かれるこの頃でございます。
お気をつけ頂き健康な毎日をお過ごし下さいませ。
皆様の益々のご健勝を願っております。
平成26年7月2日 会長 前野弘美
《総会報告?/チームの取り組み》
『対策チーム』
県内での入店拒否や宿泊拒否の事例は、長野県の迅速な対応の効果もあり、少なくなってきているものの、たまたま対応した従業員から無理解な対応をされることもあることから、さらに行政として補助犬に対する理解を深めるための啓発活動を強化するよう求めていく必要がある。
ハーネスの会として啓発活動をするに際して、?共働する他の団体との理念の共通化。
?補助犬に理解のある人々に対して正確な情報の提供。
?補助犬の知識がほとんどない人々に対する啓蒙の3点を常に意識して進める必要がある。
また、補助犬と歩く際の安全を確保するため、一般の県民に対して、?スマートホンを操作しながらの歩行の危険性。
?放置自転車の危険性。
?盲導犬と言えども完全なものではなく、援助を依頼することもある、ことを伝えていく必要がある。
一般的には、視覚障害者の介助法の中には、盲導犬を使っている人の介助法は入っていないことから、盲導犬利用者と共に歩く際の介助法についても広報していく必要がある。
『ウェルカムチーム』
見えない主人の生活を支えるため、盲導犬は日夜働いているのですが、その活動の輪が狭められないよう、各種イベントに参加して一般の人々に呼びかけ、また募金を募ったりしております。
昨年は飯綱町・上田市・松本市などのイベントにハーネスの会として参加し、成果をあげることができました。
皆さんのご協力を感謝します。
本年は8月3日(軽井沢ショッピング)10月13日(長野ふれあい祭り)10月26日(上田ウォーキング)などを計画しております。
奮ってご参加下さい。
また、来年度に「介助犬サミット」を計画しております。
資金確保に奔走中ですが、今後に向けての発展をはかるため、ユーザーの忌憚のない話し合いを行いたいと思います。
皆さんのご協力をお願いします。
☆囲み記事
ウェルカムチームでこんなものができました
※名入りジャケット写真のようなウインドブレーカーです。
赤い羽根共同募金の助成を受けでき上がりました。
イベントなどでカッコ良く着られます。
ご希望の方はご連絡下さい。
※募金箱が新しくプラスチック製でスマートなものができました。
喫茶店など最寄りの場所に設置を御願いできる方はご連絡をお待ちしています。
連絡先電話080-2046-9637(丸山)
新規作成ジャケットの写真説明
ハーネスの会の名称入りジャケットです。
色は白地。
背中に大きく「長野県ハーネスの会」と名称が入っています。
前身頃左胸に「赤い羽根共同募金」のマークが入っています。
『ハーネス基金チーム』
ハーネス基金では昨年と同じ基準で、会員の盲導犬と引退犬の健康支援と疾病治療費の一部助成を行います。
○健康支援は、盲導犬または引退犬1頭に対して5,000円を支給します。
○疾病治療費一部助成として、1年間に支払った疾病治療費の半額を助成します。
○死亡弔慰金として、1万円を給付します。
疾病治療費一部助成を希望する会員は、平成27年1月20日までに動物病院の領収書を添えて「疾病治療報告書」を事務局に提出して下さい。
対象期間は平成26年1月1日から同12月31日までの1年間です。
使用している盲導犬または飼育している引退犬が死亡した際には、できるだけ早く事務局にお伝え下さい。
健康支援と疾病治療費一部助成の支払いは、平成27年2月中に口座振り込みします。
◎ハーネス基金は会員の年会費の半額(1,000円)と寄付金、募金で運営しています。
『編集チーム』
会報“ハーネスながの”の発行回数が今年度から2回となります。
7月末の夏号と2月末に発行予定の冬号です。
取り上げる内容は、本会の活動や参加したイベントの報告、盲導犬や引退犬と暮らす人たちの様子、障碍者や福祉に関わる県内外や地域社会の動きです。
また、盲導犬を始めとする補助犬に限らずペット犬に関わる話題も扱いたいと思っています。
特に本号から「ユーザー近況」というタイトルで「長野県ハーネスの会」の会員で盲導犬ユーザーの近況の一端を紹介します。
編集チームでは会報を通して、盲導犬と暮らす人たちを取り巻く話題や問題を情報発信しながら、よりよい社会環境づくりのために理解が深まればと願っています。
会報“ハーネスながの”は会員の皆さんの親睦と交流の広場として、皆さんからの投稿をお待ちしています。
尚、本年度から編集チームのメンバーとして長野市在住の片山幸子さんが加わり、3人で担当します。
片山さんには主に第1次編集段階で原稿校正を受け持ってもらいます。
《総会報告?/事務局》
『お知らせの方法について』
この度の総会において、今後はイベント等の事前のお知らせは、会報とは別に、メール・ファックス・郵送で行うことになりました。
メーリングリストが、一番新しい情報をお届けできます
ので、メーリングリストに参加が可能な方は、ご連絡ください。
また、メールを携帯電話で受信したい方は、パソコンからのメールや長いメールが受けられるように設定をお願いいたします。
イベント等のお知らせをファックスで受けたい方は、ファックス番号をお知らせください。
ファックスでお知らせができるのは、常にファックスで受信できる状態にある方に限ります。
なお、イベント等のお知らせが不要な方は、おそれいりますが、ハーネスの会までお知らせください。
*連絡先:長野県ハーネスの会事務局
電話番号:080-1043-7315(前野)
メールアドレス:info@harness-nagano.com
『Twitter(ツイッター)を始めました!!』
7月から、長野県ハーネスの会もTwitter(ツイッター)を始めました。
アカウントは、”@nagano_harness”です。
会の活動の様子やイベント情報・サイトの更新情報・その他盲導犬に関する情報など発信していく予定です。
フォローよろしくお願いいたします。
《総会報告?/全体》
『会員21名とワンちゃん12頭が出席』
6月15日(日)、松本市のあがたの森文化会館において、2014(平成26)年度定期総会が行われました。
当日は、県内各地から23名の参加があり、盲導犬12頭も集まりました。
定期総会では、前野会長の挨拶に続き、2013(平成25)年度事業・決算・監査報告と質疑応答が行われ、承認されました。
続いて、2014(平成26)年度事業計画と予算案が発表され、審議の後承認されました。
審議の中では、今後の会報のあり方や、来年度開催を予定している補助犬サミットについて、また以前から希望のあった、長野駅周辺の補助犬用トイレの設置を会として長野市に働きかける件など、意見が交わされました。
また、今年度は役員改選の年に当たります。
下記の8名が役員として選出され、承認されました。
昼食をはさんで、午後はチーム会議と第1回運営委員会が行われ、今年度の会の活動について、具体的に話し合われました。
『役員の顔ぶれ(敬称略)』
会長前野弘美(再任)
副会長加藤久美(再任)広沢里枝子(新任)
事務局(会計)田中安子(再任)
【チームリーダー】
○対策チーム池田純(再任)
○ウェルカムチーム丸山訓代(再任)
○ハーネス基金チーム斎藤慎一(再任)
○編集チーム原哲夫(再任)
※3年間よろしくお願いいたします。
『新任役員あいさつ』
副会長広沢里枝子
「ハーネスの会」の副会長に加えていただきました広沢です。
お世話になりますが、よろしくお願いいたします。
私は、このような大きな会の役員は、初めての経験ですが、
なぜお引き受けしたかというと、前野会長、加藤副会長をはじめ、
ハーネスの会の方たちが好きだからだと思います。
ハーネスの会の方たちは、「ハリー・ポッター」の物語で言えば、
きっと「グリンフィルドール」に入る人たちではないでしょうか。
それぞれに個性的でありながら、「勇敢であること」が共通点と感じています。
《新連載!!ユーザー近況》
「ハーネスながの」第43号から、
新連載としてユーザーの近況をリレーしていきます。
今後3年間に発行する6回分の「ハーネスながの」で、
ユーザー全員の近況が伝われば幸いに存じます。
ユーザーの皆様には、是非、ご協力をお願い申し上げます。
編集チームから連絡がいきましたら、電話か電子メールで近況を伝えていただけませんか?
第43号では、6月15日の総会に出席されていたユーザーのうち、4名から近況を伺いました。
?『転居後の職場への道順にも慣れる』松本市谷口和男
昨年8月に転居しました。
そのため自宅から職場まで、転居前に比べ、1?ばかり遠くなり、道順も変わりました。
6年間チームを組んで歩いているパートナーのデミ(オス8歳)ですが、今までと勝手が違い、主人共々道に迷い、途方に暮れたこともありました。
1ヶ月ほど、車で送迎してもらいましたが、訓練所にお願いして、2日間の歩行訓練に来てもらいました。
その後のデミは、日毎に自信を取り戻し、今は片道3?の徒歩通勤を快適にしています。
?『今のパートナーに満足』松本市上条きみ子
2年半ほど前から、3頭目のパートナーのオグ(ラブラドール、メス5歳)と生活しています。
物覚えがよく、トイレも規則正しくしてくれるので、
外出するときも安心して歩けます。
また、オグだけで留守番もできます。
同居していた息子が転勤になり、私は一人暮らしですが、
オグに話しかけていると、まるで幼い孫を相手にしているような不思議な感じがします。
?『総会はレギュラー出席』松本市滝沢英樹
パートナーのやや(メス8歳)が左側を守り、
右側を、スキー用ストックを改良した杖で支えながら、
ゆっくり歩いていますので、交流会やイベントなどには、なかなか出かけられませんが、
年に一度の総会には、毎年、ややと一緒に参加するようにしています。
元気にやっています。
?『順調に半年が過ぎて』千曲市小田道子
パートナーのオルト(オス3歳)と、昨年秋のデビュー以来順調に生活しています。
イチゴ狩りを始め、あちこち出かけて楽しんでいます。
オルトはとにかく甘えん坊・・・。
(笑い)
〔写真は掲載順に、?谷口さんとデミ、?上条さんとオグ、?滝沢さんとやや、?小田さんとオルト〕
《連載/信州こんなところ・こんな話?》
『こんにちは、ちょっと一息』(4)
今回は、松本市にお住まいの茅野永伯さん、町子さんご夫妻をお訪ねし、
リタイア犬の飼育だけではなく、
盲導犬の一時預かりも引き受けている様子を紹介します。
茅野さんが、最初のリタイア犬を引き受けたのは、11年前のことでした。
「初めて、リタイアする盲導犬を飼育することになり、
私たちもどうして良いかわからず、
かかり付けの獣医さんやユーザーさんと話し合って、
犬が新しい家に慣れるように配慮することに。」
それで、半日、一日、一泊と
少しずつ預かる時間を延ばしながら段階を踏んだとのことです。
その後、次々にリタイア後の犬を飼育し、これまでに4頭の看取りを経験しました。
老犬に付き物の看取りの辛さについても、茅野さんの解釈は少し違うようです。
「生きようとして頑張っている犬に寄り添い、その一生を見届けられたという満足を得られた。」
茅野さんのお宅にお邪魔して気付いたことがあります。
大型犬を室内で飼う場合、気になることは、床の汚れやニオイ対策。
茅野さん宅では、30センチ四方のクッションフロアをつなぎ合わせて居間の床全体に敷いてありました。
表側はコルク、裏は防水のクッションフロア材ですが、茅野さんの工夫は、裏面である防水面を表にして敷いている点です。
「犬のオシッコで汚れたとき、コルクは水洗いが出来ないし、ニオイが沁みこんでしまう。
防水のものならその部分だけ抜いて水洗いが出来るし、汚れがひどい場合は部分的に取替えが可能。
」クッションフロア材はホームセンターで購入出来るというのも良い点です。
また、老犬がぶつかって怪我をしないようにと考えて、居間の壁に、緩衝材を貼っていたこともあったそうです。
庭は芝生にして犬たちが自由に出入りできるようにしています。
ところで、ユーザーなら、こんなことに困ったという経験として、ときには、相棒の犬を預かって欲しい場合があったはずです。
私も骨折や病気で入院をしなければならなかったときに、急なことで預かり先がなくて困ったことがありました。
一時預かりをしてくださる家庭の必要性を痛感しました。
茅野さんは、そのようなユーザーの希望にもこたえてくださいます。
現在、リタイア犬の「ベラ・メス11歳」と、
一時預かり犬の「デリカ・メス」を飼育中です。
私の相棒のキュエロを、試しにハーネスとリードをはずしてフリーにしてみました。
キュエロは最初のうちは固まって動かなかったのですが、
やがてデリカやベラと部屋中を駆け回ったり、ボクシングを始めました。
私はハラハラしてキュエロを呼び戻そうとしたのですが、
茅野さんも町子さんもまったく動じず、「犬たちに任せておけば大丈夫。」
と涼しい顔。
確かに3頭は、部屋を3周も駆け回って遊んだあとは、
それぞれ好きな場所にゴロンと寝そべって落ち着いてしまいました。
その後、誘われるままに芝生の庭でトイレをしたキュエロは、
すっかり茅野さんのお宅が気に入ってしまったようで、町子さんの脇で寛いでいる姿は、
なかなかのチャッカリぶりです。
「犬が好きで、犬を飼ったことがある人なら、盲導犬の一時預かりは問題なく出来るのではないか。」
「人間と犬が一度は顔を合わせておくと安心。」
というのが、茅野さんの経験からのアドバイスでした。
(取材北澤とも江)
〔写真説明〕
茅野さんご夫妻、ベラとデリカ
《デビュー》
長野県ハーネスの会・メーリングリストに、5月18日付で投稿された広沢さんからの投稿文を紹介します。
『ジャスミンと歩き始めました』
東御市広沢里枝子
皆様、お元気でしょうか。
東御市の広沢です。
おかげさまでアイメイト協会での1ヶ月の訓練を終えました。
昨日は、吉祥寺の繁華街から、駅員さんのガイドなどを受けずに、電車を乗り継いで、家までアイメイトと帰るという最後のミッションを終えて、ジャスミンと無事に帰宅しました。
ジャスミンは、体重20キロの小さなイエローのラブラドールです。
うれしいとテンションが上がってしまうのが課題のようですが、一生懸命なので、かわいくてなりません。
私にとっては、たいへんで楽しい「孫育て」の始まりのようです。
(笑い)
今後とも、よろしくお願いいたします。
〔写真の説明〕
長野県ハーネスの会・総会(6月15日)会場で、初々しいコンビを撮影しました。
《もっと知りたい!犬のこと?》
犬の健康や行動の豆知識などを勉強するコーナー!今回は「肛門膿」について
『肛門膿』
犬猫にはスカンクと同じように肛門の両側に
悪臭のする分泌物が貯まる肛門嚢(こうもんのう)という袋があります。
ふつう内容物は排便するときに同時に出されます。
ときどき大便から悪臭が出ることがありますが、それが出されたサインです。
肛門部は常に便や泥砂に汚染されているので、
病気を起こしやすい環境になっています。
肛門嚢と肛門をつなぐ管が何らかの原因で狭くなって分泌物が出されにくくなり、
嚢内に充満したところに、細菌が感染して炎症を生じます。
経過が長くなると発熱、食欲低下をおこし、肛門嚢が破裂して、
肛門の周りの皮膚に穴が開いて膿や血が出ることもあります。
早期発見のためのサインを挙げます。
肛門部に不快感が生じるため、
なめたりかんだり、
地面や床にすりつけて歩く独特の動作をしたり、
自分の尾を追いかけてぐるぐる回ったりします。
このような行動が頻繁に見られたら、分泌物をしぼり出してあげる必要があります。
肛門嚢の位置を下にイラストで示します。
しぼるにはコツがありますので、サインが見られたら動物病院等で
やり方を教わってください。
(イラストは略)
時計でいえば4時と8時の位置
少し奥の位置
肛門を地面や床にこすりつける、独特の行動
【獣医師橋本友也】
※この記事は日本ライトハウス盲導犬訓練所発行の
“ホワイトハーネス”37号から許可を得て転載したものです。

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