ハーネスながの 2015年8月 第45号
発行:長野県ハーネスの会 前野弘美
〒390-0871 松本市桐2-4-44-1
Tel. 080-1043-7315 Fax. 0263-35-8024
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「長野県ハーネスの会」
2015年8月 No.45
〜今号のおもな内容〜
○特集 2015全国身体障害者
○じょ犬サミット in 松本
○2015年度総会報告
○デビュー アンディー
○もっと知りたい犬のこと ?
○新連載 ユリスと歩いて
○ユーザー近況
○ハーネス基金支援実施報告
○地域ミニニュース
○お知らせ
『ほじょ犬サミット』in 松本 開催!
◆2015“全国身体障害者ほじょ犬サミットin松本”が成功裏に終わる
会長 前野弘美
「長野県ハーネスの会」と「全日本聴導犬ユーザーの会」の主催で、
平成27年6月20日(土)・21日(日)の両日に渡り開催されました、
全国身体障害者補助犬サミットは天候に恵まれ事故も無く終えられました。
これは、開催に当たり準備から運営始め様々なご支援・ご協力を頂ました
皆さまのおかげと心より感謝を申し上げます。
松本市のMウイングを主会場として開催された補助犬サミットは
受付にてお名前を登録してくださった方の人数で、20日のサミット214名で
使用者は聴導犬8名、介助犬1名、盲導犬31名でした。
育成団体は5団体8名でした。
21日の“ほじょ犬&ほじょ犬応援犬パレード”は参加者156名で、
使用者は聴導犬8名、介助犬2名、盲導犬23名でした。
2日間の延べ参加者数は370名で、使用者数は74名となりました。
運営など様々な問題も有り、
皆さまにはご不快・ご不満他を感じられたことにつきましてはお詫びを申し上げます。
今後に生かせる形にして引き継いで行きますことでお許しください。
ユーザーによる初めての補助犬サミットと言うことで、
一般の皆さまに補助犬の存在を知って頂くこと。
補助犬法は施行され10年余りを経つがまだまだ問題は有ることが示されたことを以て
成功と考えます。
今後、ユーザーの皆さんとユーザーの資質向上について、
安心して生活出来る社会を目的に継続した活動が出来る事を望みます。
今回のサミットでは
サミットの当日は住民の皆さんに広く補助犬の存在を伝えるイベントとして、
事前の啓発活動として学校や業者さんの団体に出向いての講演・説明など
皆さんに補助犬を知るきっかけを提供出来たと思います。
長野県ハーネスの会の活動も今後県内に一緒に考え活動してくださる
会のお仲間を増やすこと、他県の皆さんと情報を交換し交流すること、
様々な情報を発信し続けることと考え活動して行きたいと思います。
今後とも皆さまのご支援・ご協力をお願い申し上げ報告を終わります。
ありがとうございました。
◆サミット参加者の感想
広沢里枝子
皆さん、補助犬サミットへのご参加、ご協力をありがとうございました。
1日目のMウイングでのプログラム終了後、ホテル翔峰へ向かうバスの中と、
ホテル翔峰のロビーで、参加者の方々に感想を伺いました。
一部の方々の一言ずつの感想ですが、補助犬サミットの意義を考え、
今後に生かす参考として、要点をまとめましたので、シェアします。
◎長野県盲導犬ユーザー
(県外の方達とお話しできてよかった。
全国の様子が伝わり、情報を交換できた。
(聴導犬など、他の補助犬のユーザーや、いろいろな方と交流できてよかった。
この輪が広がって、日本全国でこういう交流をもてたらいいと思った。
(最初の全体会で、前野会長の紹介がなかったうえ、
来賓のご挨拶が延々と続き、肝心の分科会の時間が短くなったのは、残念だった。
次回こうした集会を開く場合は、分科会の時間を十分にとり、
具体的なテーマ別に意見交換するなどして、話し合いが深まるように工夫したほうがよい。
また、次回は、特定の育成団体だけに壇上に上がって発言してもらうのでなく、
いろいろな育成団体の方に平等に発言してもらえるように、配慮したほうがよいと思う。
(一日長かったが楽しく過ごせた。
(大勢来ていただいて、よかった。
補助犬も40頭近く来ていた。
一人一人の意見をみんなで聞きあうところまでは難しかったが、
さまざまな意見が出たのは、よかった。
◎長野県外の盲導犬ユーザー
(第1回目のこのようなイベントに参加できてうれしい。
聴導犬を見たのは、はじめてで感激した。
(こういう機会を設けてもらったおかげで、はじめて長野に来れて、とっても楽しい。
(三重県では、3種の補助犬のユーザーが一緒になって補助犬の医療費等の問題解決に
取り組んでいる。
県も補助犬に理解がある。
自治体の窓口で「聴導犬なんて知らないよ」と言われた話が出ていたが、
三重県では考えられないと思った。
(私の住む地域では、どういう運動をしていいのか、話をする場所がない。
よその地域では、どうやっているのか知りたいと思って参加した。
いろいろ話し合うなかで、学ばせてもらいたい。
◎聴導犬ユーザー
(さまざまな障害のある人々が集まり、同伴拒否などの生活に密着した意見が出た。
そういった意見を出しやすい場所だったと思う。
とても参考になり、愉しく参加させてもらった。
みんなで声をあげていくことが大事だと思った。
◎補助犬育成団体職員
(聴導犬を見たのは、はじめてだった。
補助犬施設で働いていても、他種の補助犬を見る機会も知識もまだまだ少ないので、
連携の大切さを実感した。
このことは持ち帰って伝えたい。
(北海道から沖縄まで、いろいろなところから、いっぱいいらしていただけて、
とてもうれしい。
◎ボランティア
(改めて補助犬ユーザーの皆さんが、どんな問題を抱えているか、
どんなことを思っているか、生で感じることができてよかった。
(大勢のボランティアに参加してもらえてよかった。
ただ、役割分担がよくわからず、介助の経験もなく、困っている人たちもいた。
何をしてほしいかということや、介助の方法なども
事前に丁寧に伝える必要があったと思う。
また最初の全体会のなかで、盲導犬が何頭で、聴導犬が何頭、
ボランティアがどこから何人参加しているといった全体的な情報を伝えてほしかった。
(はじめて付き添いをして、はじめは何をしていいかわからず、困惑した。
知ってる子から、ちょっと教えてもらって、すぐ実践だったので。
それでも、最後には最初の頃よりはスムースにできた。
よかったのは、会場の後ろで皆さんの話を聞けたこと。
「確かにそうだな」と思うことが、けっこうあった。
ユーザーさんたち本人から直接話を聞けてよかった。
2015年度 ハーネスの会総会報告
◆2015年度定期総会終わる
加藤久美
7月19日(日)に、今年度の長野県ハーネスの会総会が、
長野市の障がい者福祉センターにおいて行われました。
今年度は、2015「全国身体障害者ほじょ犬サミット」 in 松本が開かれたため
例年よりも1ヶ月ほど遅い開催となりました。
当日は、県内各地から会員や会員の家族・ボランティアの皆さんが集まりました。
また、長野県庁から補助犬担当の田中さん・全日本盲導犬使用者の会から会長の郡司さんが参加され、総会への参加者は、24名・盲導犬12頭となりました。
総会では、初めに参加者全員が簡単な自己紹介を行い、その後議事に入りました。
最初に2014(平成26)年度事業報告・2014(平成26)年度決算報告がありました。
監査報告の後質疑応答を行い、その後承認されました。
次に、2015(平成27)年度事業計画案・2015(平成27)年度予算案の発表と
質疑応答があり、承認されました。
その後の話し合いの中では、ハーネスサミットについて、感想や今後の課題など、
皆さんから活発な発言がありました。
昼食をはさんで、午後は今年度第1回運営委員会となりました。
ほとんどの皆さんが総会から引き続いて参加されました。
最初に全日本盲導犬使用者の会の郡司さんから、ご挨拶と
全日本盲導犬使用者の会の紹介がありました。
その後は、今年度の各チームの取り組みについて、具体的な話し合いがもたれました。
また、総会の中で議論されたハーネスサミットのあり方や今後の課題についても、
さらに議論を深めました。
総会に参加してくださったみなさん、ありがとうございました。
今年度もイベントなど企画しております。
1人でも多くの皆さんに参加していただき、会の活動がさらに活発になりますよう
ご協力をお願い申し上げます。
◆各チームの取り組み
◎対策チーム
池田純
1.学習会の開催
? 障害者差別解消法に規定されている「国の基本方針」及び
「事業者向け対応指針(ガイドライン)」についての学習会。
? 県職員向けの「対応要領」についての学習会。
2.盲導犬ユーザーに対する合理的配慮の実例収集
3.盲導犬との生活の中で「困ったこと」の実例収集
4.対策チームからのお願い
? 障害者差別解消法が施行されます
障害者差別解消法が、来年4月に施行されるというのに、国や県、市の動きは
遅々たるものになっています。
6年前の暮れ、「障害者制度改革本部」が発足したときの熱気は、
障害者の側にもありません。
補助犬については、介助犬・聴導犬は確実に増えているものの、
盲導犬は全国で984頭、長野県内は22頭まで減ってしまいました。
少なくなりつつある盲導犬利用者の声をいかに行政に届けるか、
みなさんの知恵の結集をお願いします。
? 上書き戦術で行きましょう
宿泊するにせよ、買い物するにせよ、いったん断わられたのに
頼みこんで使わせてもらったり、入らせてもらうのは何とも気が重いものです。
そのような不愉快な思いをしないように、盲導犬利用者が経験を共有することで、
「この店なら絶対に大丈夫」という場所を増やしていけたらと考えます。
これを「上書き戦術」と名付けました。
ぜひ「ここなら大丈夫」という情報をお寄せください。
? 情報は力なり
法律や条例のことを学び、身近な生活の場の情報を共有することで、
もっと私達の生活の質を高めていきましょう。
もちろん、対策チームの本来の仕事である、問題の解決にも力を入れていきます。
◎編集チーム
原哲夫
1.会報「ハーネスながの」の発行について
? 年間発行回数 3回(45号〜47号)
? 発行時期と原稿締め切り
第45号 8月下旬発行 原稿締め切り7月26日
第46号 12月中旬発行 原稿締め切り11月15日
第47号 3月中旬発行 原稿締め切り2月15日
? 記事・掲載内容について
(会活動や会員の様子、障害者福祉の動き、犬の健康、会からのお知らせなど。
(会員からの情報をもとに「地域ミニニュース」を始めます。
2.編集と発行・発送まで
(校正、割り付け、レイアウトなどの編集は片山さんが担当します。
(点字版データ作成(点訳)は「長野市点訳グループ・てんとう虫」が行います。
(印刷と発送業務は障碍者授産施設「ふれっ手」に委託します。
◎ウェルカムチーム
丸山訓代
1.イベントの開催と参加
? 6月20日・21日に既に開催された「全国ほじょ犬サミット」ですが、
本会から18名の会員と12頭の盲導犬が参加。
天気もまずまずで事故もなくスムーズに行動できたことは実行委員のひとりとして
胸をなでた思いです。
内容については参加者同士の話し合いの時間が不十分で「残念」の一言につきますが
今後の検討事項とさせていただきます。
県のアイサポート運動とタイアップしてバス・タクシーなど公共交通機関、
旅館組合など一般企業、またボランティア育成のため高校などで説明会を行いました。
これを機に松本市周辺の補助犬環境は改善の方向に向いたかと思います。
? 9月20日・21日
新潟盲導犬使用者の会交流会
? 諏訪湖の水陸両用観光バス巡り
オルゴール博物館に行くなど計画中ですので詳細は後日お知らせします。
2.募金箱設置と回収
昨年より盲導犬の形のかわいい募金箱を購入し各所に設置をお願いしましたが好評です。
すでに多くのご寄付が集められております。
今年は10個の募金箱のご寄贈を甲田利広さんより受けました。
感謝して活用したいと思います。
◎ハーネス基金チーム
斉藤慎一
会員の盲導犬と引退犬の健康管理費と疾病治療費の一部を支援します。
健康管理費助成 1頭年間5,000円。
疾病治療費助成 疾病治療費として支払った医療費の半額を支援する。
死亡弔慰金 1頭1万円。
(留意事項:疾病治療費の報告(申請)書は、1月20日までに事務局に提出。
それぞれの支援金は2月中に口座に振り込みます。
支援内容は年度末の会報で報告します。
デビュー喜びを体いっぱい表現する犬 アンディー
松本市 丸山良三・訓代
この春、私たち夫婦は再びタンデム盲導犬アンディーと歩き始めました。
今冬、急逝したラピートですが、比較的早く代替えの対応をしていただいた長野県・
日本ライトハウスに感謝しています。
アンディーは黒ラブの雄で、体重が23キロと今までの盲導犬より小柄ですが、
歩きは素早く、交差点ではぴたりと正確に止まる犬で、早歩き好きの私たちは
気にいっています。
朝起きるとアンディーのお早うの挨拶がまっていて、右半身をこすり付けたかと思うと
今度は左半身をこすり付けドーナッツスピンしてタップダンスする。
こんな風に体いっぱい喜びを表現する犬です。
あるとき小島泉さんのコンサートに行きました。
今までの犬たちはホールの中の拍手の音が苦手で落ち着かなかったので、
少し心配しながら出かけたのですが、それはどうということなくプログラムが
終わりました。
アンコールに会場がわき拍手が高まりましたら、膝の上にアンディーの前足がかかったと思ったら、シッポを振りながら伸び上がっていました。
みんなが喜んでいるので僕も喜ばなくちゃと思ったのでしょう。
アンディーは2歳9か月、この愉快な犬とこれからどこに行こうかと思いを
巡らせています。
みなさんよろしくお願いします。
もっと知りたい犬のこと ?
≪創傷の管理≫
犬の健康や行動についての豆知識を勉強するコーナー!
今回は「創傷の管理」ついてお話しします。
虫に刺されたり、怪我をしたり、皮膚炎を起こしたりした際に、それらの痛みや痒みが気になり、舐めたり噛んだりすることによって創傷が生じることは多いでしょう。
また自分で立てなくなった大型犬では、身体の一部に持続的な圧迫が加わるため、その
部分の血行が悪くなって皮膚が壊死する、いわゆる床ずれが頻繁に起こります。
今回はそれらの創傷の管理方法についてお伝えします。
人間の医療ではすでに常識となっていることを挙げます。
? 傷を消毒しない。
あらゆる消毒薬は創傷の治癒に必要な細胞を壊してしまうことが知られている。
? 傷を乾かさない。
傷に乾いたガーゼを直接当てると、創面が乾燥し壊死する。
壊死組織は細菌にとって格好の培地となり、かえって感染が起きやすくなる。
また乾いたガーゼは創面に固着するため、ガーゼ交換時に壊死組織だけでなく、せっかく新たに増殖してきた正常な細胞まで一緒にはがしてしまい、患者に著しい痛みを与えるとともに、治癒を遅らせてしまう。
これらを踏まえて、そして犬の場合に当てはめて導き出される具体的な創傷管理方法は以下のようになると考えます。
? 毛刈りをする。
患部の周囲に長い毛が生えているとガーゼなどがずれやすいので、患部を清潔に保つ
意味も含め、周りの毛は広範囲に刈っておく。
? 異物や壊死組織を除去する。
? 水道水、シャンプーできれいに洗う。
臭い浸出液が出るので、1日1回患部の洗浄をおこなう。
シャワーやスプレーボトルを使ってやさしく洗う。
? 消毒はしない。
? 乾燥させず、潤った環境を保つ。
白色ワセリンを塗り、食品包装用ラップで覆う。
? それを固定するために、ネット、ストッキング、紙おむつなどで巻く。
粘着包帯やテープでしっかり巻いてしまうと、患部の血行を悪化させたり、それらが
当たる部分に新たな傷ができたりしてしまう。
? 嫌がって外したり食べたりするので、エリザベスカラーを付ける。
以上の方法でほとんどの場合治癒することでしょう。
治りが悪い場合は、感染をコントロールするために抗生物質の全身投与が
要るかもしれません。
お近くの獣医師にご相談ください。
【獣医師 橋本知也】
(本連載は『ホワイトハーネス41号』(日本ライトハウス盲導犬訓練所発行)
から転載しました。
盲導犬ユリスと歩いて ?
≪こんなレストランがありました≫
上田市 成澤正行
上田点字図書館で貸与式を済ませ早くも一年が経とうとしております。
4週間、訓練所で学んだことそして五日間の現地で指導して頂いた事を忠実に守りつつ、ここまで辿りつくことが出来ました。
接する人の優しさが心に伝わって来た一年だと感じているところです。
ここでは快く受け入れて頂いたレストランでのお話をさせて頂きます。
常に初めて入る飲食店の時には盲導犬が同伴ですが宜しいですかと尋ねています。
市内のレストランを利用した時の話です。
店内に入ったら「スペースの広い席が、ございますので、ご案内いたします。」との
店員さんのお声掛けがあり、そのまま座席に進みました。
腰を降ろしユリスを落着かせて間もなく冷たい水などが運ばれて来ました。
その店員さん「点字のメニュー表もご用意しておりますので、宜しければ
お持ちいたしますが?」と尋ねて来ました。
この様な事を尋ねられたのは初めてでしたがメニュー表を見せて頂く事にしました。
そのメニュー表は両開きで晴眼者も一緒に見られる気配りのされた物でした。
読んでいて耳にした事もない様なメニューもあり、価格は消費税8%を加えて
記載されており、計算にまごつく事もないと思いました。
この様に製本されたメニュー表ですが消費税の変動の度に製本するのも大変だと
思いました。
そのつど製本を行なうレストラン側のご好意に感謝しながら、そのお店を出ました。
親切に受け入れてくれたレストランでの、お食事は、とても美味しかったです。
(新連載です。
次号もお楽しみに! 編集から)
ユーザー近況 『引っ越しをしてのディライトと私の新たな生活』
松本市 福崎 直昭
福崎です。
私のパートナーは「ディライト」といいます。
年齢9歳、オスです。
去年の8月、借家の大家さんから「家を売りたいので、契約期限の切れる来年3月いっぱいで退去してもらいたい。
」との話があり、あまり寒くなってからの引っ越しは大変なので、すぐに引越し先を探し始めました。
当初は、家を購入するつもりはなかったので借家を捜しました。
不動産屋に電話を掛けて、盲導犬の話をすると「犬は困ります。」と言われ、
盲導犬はペットとは違う旨を話しても、なかなか理解をしてもらえませんでした。
それでも、3軒ほど盲導犬も良いというところがありましたが、駐車場がなかったり、
交通の便が悪かったり、店が近くになかったりと、なかなか決まりませんでした。
そうこうする内に、売り家があるということで、家族と一緒に見に行きました。
家がとても小さく、盲導犬と暮らすには部屋数も少なかったのですが、松本駅にも近く、
場所も良いということで家族が気に入り、その家を購入しました。
引っ越しをして、住んでみると、近所の人たちはとても良い人が多く、
盲導犬のことも 理解してくださり、ディライトも環境にすぐに慣れて、
毎日一緒に楽しく歩いています。
前に住んでいたところは道路が複雑で、たまに、道に迷うことがありましたが、
今の家は、駅やバス停にも近く、点字ブロックもあり、道路も東西南北にはっきり
曲がっているので歩きやすいです。
近所の飲食店の人も盲導犬への理解があり快く入店させてくださいます。
協会から代替の盲導犬の話もあり、3頭目の盲導犬を使うかどうか悩んでいます。
家が狭いのと、家族から毛のことを言われたり、治療にみえる患者さんからも、
梅雨時などは、空気清浄機を使用したり換気したりしていても「犬の
臭いが気になる。」と言われます。
盲導犬の代替の話は あと1年半ほど時間があるので、前向きに検討したいと思います。
《その他のユーザー報告》
下諏訪町 西山英俊さんのドナルド引退、新パートナー“スノー”デビュー。
ハーネス基金による支援事業の実施報告(平成26年度)
1 健康管理費支援
1頭につき一律、5,000円の支援を行う。
1)現役盲導犬 24頭 120,000円
2)引退犬 2頭 10,000円
* 小計 26頭 130,000円+振り込み手数料2,268円
=132,268円
2 疾病治療費支援
申請者に対し、支払った疾病治療費の半額を支援する。
?成澤正行(ユリス、2才)治療費11,880円→半額の5,940円支援
?丸山良三(ラピート、 才)治療費138,780円→半額の69390円支援
?加藤久美(ハバネラ、10才)治療費144704円→半額の72352円支援
?清水純子(引退犬バル、13才)治療費30500円→半額の15250円支援
?茅野永伯(引退犬ベラ、12才)治療費111645円→半額の55823円支援
?茅野永伯(デリカ、8才、ケサミさんより預かり)
治療費86037円→半額の43019円支援
*小計 5名 6頭に対し 261,774円支援
+振り込み手数料 756円
=262,530円
3 死亡弔意金
?上条きみ子さんの盲導犬に 10,000円
?清水栄さんの盲導犬に 10,000円
*小計 2名 2頭に対し = 20,000円
4 総額(1+2+3)132,268+262,530+20,000=414,798
=414,798円
以上、平成26年度は 41万1,774円 (手数料は除く)が支援されました。
◎お詫び
上条きみ子さんへの盲導犬死亡弔慰金が、2年も遅れてしまい大変申し訳ありませんでした。
◎疾病治療費請求についてのお願い
? 請求の際は、爪切り・シャンプー・フィラリア予防費用など、支援の対象にならないものを除いてご請求下さい。
? 疾病がよくわからないので、記入忘れのないようお願いします。
? 請求締め切りは1月20日です。
諸事情もおありかと思いますが、締め切り厳守でお願いします。
地域ミニニュース
◆長野市から
『長野県と長野市にハーネスの会の要望を伝える』
池田純
4月13日、前野会長・加藤副会長・片山さんと池田で、
長野県庁と長野市役所を訪問し、ハーネスの会としての要望を伝えました。
長野県障がい者支援課では、岸田課長・岩佐係長・伊藤係長・田中主事の
4人が対応してくれました。
その日の午後、早速長野駅前の補助犬トイレのことで長野市と
協議をしてくれたようです。
長野市では対応してくれた海原課長補佐・池田係長・奥山主事にたいして、
長野駅前の補助犬トイレ等について要望を伝えました。
これまで私が個人で対応しているうちは、なかなか要望に耳を傾けてくれなかった
役所ですが、前野会長が正式に会談を申し込むことで、今回は真剣に対応してくれました。
今後の進展を見守りたいと思います。
◆飯田市から
『飯田市が補助犬医療費助成を開始』
原哲夫
飯田市は平成27年度から盲導犬など身体障害者補助犬の病気予防や疾病
治療に要した医療費の一部を助成する事業を始めます。
助成限度額は年35,000円までで補助犬使用者の請求に基づき
年度末に給付します。
飯田市内には盲導犬使用者2名と聴導犬使用者1名がいます。
本号から『地域ミニニュース』を始めました。
お住いの地域で拾ったり聞いたり、体験したりしたことを短くお伝え下さい。
文字数は120字以内、題名は不要、匿名でも構いません。
よろしくお願いします。
お知らせ(事務局・編集チーム)
◆事務局から
『こんなときはお知らせ下さい』
前野弘美
? 盲導犬ユーザーと引退犬ウォーカーのみなさん、犬が代替えや引退、または
死亡した際は速やかに事務局までご連絡をお願いします。
? インターネットで電子メイルを利用しているみなさん、本会では会員対象のML
メイリングリストを開いています。
会活動をお伝えしたり意見交換したり、更に会報メイル版を読むことができます。
よろしかったらご参加下さい。
mail:
◆編集チームからお知らせ
『編集と点訳作業は長野地域で』
原哲夫
本年度から会報”ハーネスながの”は墨字版編集と点字版データ作成を
長野地域で行うことになりました。
1998年12月の創刊以来44号までは墨字版編集は、加藤久美さん(創刊号〜6号)と池田康子さん(7号〜44号)が担当して下さっていました。
また点字版データの作成は全て吉川敞子(たかこ)さんが引き受けて下さっていました。
本会の歴史も17年目を迎えたわけですが、大変長期間にわたって支えて下さった吉川さんと池田さんには心から感謝いたします。
本当にありがとうございました。
ハーネスの会もようやく県内各地に住む会員スタッフが参集して、会運営と
活動ができるようになってきました。
そこで会報発行スタッフについても松本地域の人材だけでなく、
長野地域においても可能性を広げることにしました。
本号から墨字版編集(校正・割り付け・レイアウトなど)は会員の片山幸子さんに、
点字版データ作成は長野市を中心に活動している点訳グループ「てんとう虫」
(代表・山上愛子さん)にお願いすることになりました。
なお、印刷と発送作業はこれまで通り松本市の授産施設“ふれっ手”に委託します。
これからも会報『ハーネスながの』をよろしくお願いします。
編集後記
今号より編集を担当します、片山です。
何となくお引き受けしてしまったのですが、チームリーダーの原さんの「お知らせ」を
読んでびっくりしました。
17年も継続して会報の編集をされていた池田さん、本当にお疲れさまでした。
ちょっと頼りないですが、引き継がせていただきます。
私は、全てにおいてそうなんですが、走り出してから考えるタイプです。
何回もそれで失敗しているのですが、未だに治りません。
今回の編集も終わりに来て、微妙に紙面に余裕ができてしまって、こうして
編集後記を長々と書かせていただいてます。
さて、暑い毎日が続きますが、熱中症が心配ですね。
熱中症にならないためには、塩分や水分の補給に加え体力の回復も非常に大事だそうです。
体を冷やさない食事と適度な運動で発汗を促し、水分補給、休養(充分な睡眠)、
滋養強壮の食事を常に心がけることが暑さを乗り切る秘訣のようです。
クーラーのきいた部屋でツルツルそうめんでは夏を乗り切れないということでしょうか。
次号は12月です。
お楽しみに! (片山)
ハーネスながの 2015年3月 第44号(テキスト版)